インドネシアで外国人が雇用許可を取得するためのガイド

インドネシア / 就労ビザ

インドネシアで暮らし、働くことを考えている外国人労働者が取得できる雇用ビザは2種類あります。1つ目はITAS(Izin Tnggal Terbatas)というもので、滞在許可の上限が定められており、現地移民局事務所を通して、インドネシア入国管理局局長が発行します。2つ目は、KITAP(Kartu Izin Tnggal Tetap)というもので、ITASを最低3期分連続で保有した外国人にのみ申請が許される永住許可のことです。

ここでは、ITASの取得に必要とされる手順と書類についてお話します。

ITASの取得に必要とされる手順と書類

インドネシアでは、ITAS就労ビザの申請は、外国人従業員の代理として、雇用企業が以下の手順にのっとって行います。

ステップ1:政府許可証の申請を行い、外国人配置計画書(Rencana Penempatan Tenaga Kerja Asing :RPTKA)を提出します。

外国人の雇用を希望する企業は、滞在許可ビザの申請の前に、正式な政府許可証を取得することが義務付けられています。

申請は告知書形式かSPT(システムプランニングツール)で作成します。または、インドネシア共和国投資調整庁(BKPM)からの雇用契約同意の履行によって行われます。

また、雇用企業は外国人配置計画書かRPTKAをインドネシア労働省に提出することが義務付けられています。認められると、外国人労働者の滞在許可証明書(ITAS)の基本証明とされます。

RPTKA取得に必要とされる書類

・RPTKA申請書

・外国人を雇用する詳しい理由と職務について記載した文書

・会社法の写し

・企業の基本書類。納税番号(NPWP)や事業許可書(SIUP)

・石油・ガス事業者や鉱山業、輸送業などの特定の企業に関連する他の企業からの推薦状

・Wajib Lapor(労働報告書)の写し。労働局に提出する、企業の雇用外国人労働者と現地労働者の数を記載した年次報告書。

・企業の組織構造説明書

・KTP(インドネシアの身分証明書)のコピー

2018年3月29日制定の新大統領令に従い、以下のポストに就く外国人を雇用する企業は、2018年6月29日よりRPTKAの申請の必要がなくなりました。

・執行役員会の役員か、雇用者委員会の委員となっている株主。

・フィリピン国外の国を代表する外交・領事担当官

・政府により要請を受けた特定の業種に携わる者

さらに、緊急時および有事の際に外国人を雇用する企業は、外国人労働者が業務を開始した後でも、インドネシア首相か任命職員からRPTKAの許可をもらうことが可能です。

雇用企業は、外国人労働者がインドネシアの企業の人材雇用部門および、あるいはその他政府によって指定されている職務の雇用があってはならないことについて言及することが義務付けられています。

ステップ2:労働省に報告をしてIMTAを取得する

RPTKAが認めらたら、企業はIMTAの申請書と、外国人従業員候補者の情報データを労働省に提出しなければなりません。提出書類には性別、国籍、現住所、生年月日、パスポート番号、パスポーチの有効期限、職務、労働期間、教育証明書、職務経験証明書などが含まれます。新法令のもと、関係職員または大臣は、外国人労働者の情報の処理を行い、2営業日以内にIMTAの認可を出すことになります。

IMTAは、外国人労働者を雇用するための法的な許可を企業に与えます。また、その有効期間は最長で1年となります。ただし、RPTKAの有効期間にのっとって延長することも可能です。それぞれ、最長で2年となります。

RPTKAの承認に必要なのは:

・可能であれば、工業省大臣からの推薦状

・パスポートの写し

・就業予定の職務に関連する教育の証明書

・技能あるいは、就業予定の職務に関連するポストでの最低5年の職務経験の証明書

・外国人労働者の知識がインドネシアに移行することへの同意表明書

・インドネシアの同僚からの雇用同意書の写し

・6か月以上の労働が見込まれている場合は、NPWP

・インドネシアの法人保険会社が発行した保険証券

・6か月以上の労働が見込まれている場合は、国の社会保障証書

・DKP-TKA((通称:DPKK)外国人労働者利用補償金基金)の領収書(年間1,200ドル(約13万円))

・カラーの証明写真2枚

労働省からの承認に従い、企業は外国人の雇用のための保証金を支払わなければいけません。支払いは、労働省か任命職員が指定した銀行を通して行います。政府当局や大使などの諸外国の代表者、国際当局は免除の対象となっています。

ステップ3:滞在ビザ(VITASまたはTelexビザ)と滞在許可(ITAS)の申請を行う

ここまでの手続きが完了したら、雇用企業はBKPM(投資調整庁)にVITASまたはTelexビザの申請を行わなければなりません。続いて、BKPMは移民局に推薦状を発行してくれます。このとき外国人労働者へのVITASの発行が知らされます。

新法令のもと、申請者はITASの申請は任意となりました。申請はVITASもITASも共通してインドネシア大使館か領事館を通して行われます。その後、インドネシア外交使節団関係者がVITASの発行を行います。ITAS発行の承認書も、申請書受付完了後、2営業日以内に同様に発行されます。現在、VITASの発行に3〜10日ほど、またITASの申請にはインドネシア到着後7日ほどかかります。外国人労働者の雇用に関する新法令の発令に続き、申請書類手続きに要する時間も大幅に短くなっています。

また、ITASの有効期限に即して、外国人労働者はインドネシアへの複数回の入国が認められることになりますが、現在はまだ、ITASでの入国は一回に限られています。

ITASの取得に必要な書類

雇用企業者

・RPTKAの写し

・財政支援者の住民登録証のコピー

・同じ会社の現地労働者の住民登録書のコピー

・NPWP(納税者番号)

・SIUP(事業許可書)

・BKPM(投資調整庁)からのSPPMA(外国投資承認書)

・TDP(会社登録証)

・Wajib Lapor(労働報告書)

・SKTU(会社の住所証明書)

・SITu&HO(事業所および事業の許可証)

・司法局による設立証書の合法証明書

・未記入の会社書簡用紙

・企業印

外国人申請者

・最低18か月有効のパスポートのカラーコピー

・会社印と取締役の署名のある履歴書のカラーコピー

・大学の卒業証書か、高等教育の学位証明書のコピー。英語かインドネシア語のもので、会社印と取締役の署名のあるもの。

・最低5年の労働証明書

・健康保険証

・本人のカラー写真

ITASを取得することで、在インドネシア外国人は合法的に雇用が認められ賃金をもらえるようになります。また、銀行口座の開設、定期的に出国せずに滞在する権利、そして3年後には永住権を取得することもできます。

ITASの取得に企業が支払う費用は総額で1,000ドル(約11万円)から1,200ドル(約13万円)程です。

新法令が制定され、外国人労働者は、同じ事業部門の同一ポジションでなら2つの異なる雇用企業からの同時雇用が可能になります。

現在はITASを取得していても外国人申請者が他の企業で働くことは認められていません。

ステップ4:KITASカードと外国人登録手帳の申請をする

ITASを取得したら、外国人はKITASカードと外国人の移住記録を記すための外国人登録手帳の申請を行うことができます。どちらも、2年までの滞在許可が認められ、その都度最大6年まで延長することが可能です。

外国人労働者は同時に一つ以上の企業で働くことはできますが、インドネシア労働局への報告書の提出が義務付けられています。

インドネシアの就労ビザの申請手続きと必要書類は、新たな法令が制定されるたびに進化し変更もされ続けています。そのため、雇用許可申請の前にプロのアドバイスを求めることをおすすめします。今後申請する予定の人は、インドネシア労働人権省に問い合わせてみることも可能です。